2019年9月21日にデビュー31周年を迎えた、ボーカルの稲葉浩志さんとギターの松本孝弘さんによるロックユニットB’z。
14歳でB’zを聴き始めてファンになって以来現在までの約10年間、B’zは僕にとって不動のNo.1アーティストです。
これまで他にも色々なミュージシャンの曲を聴き、カッコイイと思うミュージシャンはたくさんいますがファンだといえるのはB’zだけです。
曲が好きなだけではなくギターを嗜む者としてB’zのギターパートを必死にコピーしたり松本さんが過去に聴いてきた曲を聴いたり等、ギタリストの松本孝弘さんには特に多大な影響を受けてきました。
なにより音楽の道を志したのは「B’zのようになりたい!」という想いがあったからこそです。
B’zに出会わなかったら僕の人生はまったく別のものになっていたはずです。
そんなB’zですが、シングルCD50枚以上・アルバム20枚以上と曲の数は膨大です。
あまりにも選択肢が多くてB’zに興味をもった人はよく分からないからとりあえずベストアルバムを聴く、という事が多いと思います。
そこで今回はベストアルバムを聴いてB’zの曲が気に入ったけど次はどのアルバムを聴こう?と思っている方の参考に、僕が一番好きなでおススメな8作目のアルバム「LOOSE」に収録されている曲を1つずつ全て紹介していきます。
LOOSE (1995年11月22日発売 /8th Album)
1.Spirit loose
アルバムの最初の曲であるSpirit looseは松本さんのノリノリなカッティングギターと稲葉さんのボーカルの掛け合いという形態で長さも一分程のシンプルな曲。
ボーカルとギターだけのシンプルな構成なのにこれだけで最高のボーカリストと最高のギタリストのおかげで驚くほどカッコイイ。
稲葉さんのシャウトは必聴。そしてそのまま流れるように「ザ・ルーズ」に突入する。
2.ザ・ルーズ
Spirit looseの流れから急にドラムとベースが入って来てバンドサウンドになる習慣は鳥肌もの。
歌詞は家庭教師のアルバイトをしている大学生が将来何をやりたいか分からなくて周りがせかしてくるけど、「もっとルーズにやらしてくれ!」というもの。
ちなみに稲葉さんは実際に家庭教師のアルバイトをしていたそうです。あんなにカッコイイ先生の授業なら受けてみたいものです!
3.ねがい (BUZZ!! STYLE)
16枚目のシングル曲である<ねがい>のアルバムバージョン。
シングルバージョンが3分30秒であるのに対しアルバムバージョンは5分1秒と長くなって、ギターが前面に押し出されたアレンジになっている。
サビで何度も出てくる「願いよかなえ いつに日か」という歌詞が印象的。切れ味のあるタイトなギターリフがカッコイイ。
4.夢見が丘
シングルカットもタイアップもされていないのにファンから人気の高い曲。
全体的に物悲しく暗めの雰囲気だが、とても荘厳で力強い不思議な雰囲気。
ギターソロのみならず、曲の随所に切り込むように入ってくる松本さんのギターサウンドはまるでギターが叫んでいるよう。
5.BAD COMMUNICATION (000-18)
1枚目のミニアルバム収録曲<BAD COMMUNICATION>のリメイクバージョン。
(000-18)とは松本さん所有のアコースティックギターの名称。松本さんいわく「これにかなう音はない」という程のギター。
全体を通してこの000-18が使用されていてギターソロもこのギターで弾いている。
原曲の雰囲気と全く違ったアレンジになっているので別の曲のよう。
Aメロの稲葉さんの気怠げな感じとちょっとしゃがれた感じの歌い方がとても渋い。
6.消えない虹
ピアノ中心のバラードでB’zの曲の中では珍しくあまりギターが使われてない。1番ではピアノとボーカルのみだが2番から他の楽器が入ってきて雰囲気が変わる。
アウトロの明るいけれど物悲しいギターソロは極上のトーンも相まってとても心地いい。ファンからの人気も高い曲。
7.love me, I love you (with G Bass)
17枚目のシングル曲である<love me, I love you >のアルバムバージョン。
ベースが打ち込みから生音に差し替えられている。イントロの3連符フレーズが印象的。
曲は全体を通してポップな感じになっている。歌詞の「おごらせてるだけじゃ そのうち誰もいなくなるよ」は凄い心に響くフレーズ。
ポップな曲調だが演奏難易度は高く、サポートドラマーがB’zの中で一番難しいとしてこの曲をあげている。
跳ねる稲葉さんに対して松本さんはクールにギターを弾いています(笑)
曲はもちろんですが特に歌詞が好きな曲です。
8.LOVE PHANTOM
18枚目のシングル曲。1分にも及ぶ前奏から始まる曲で構成も、Aメロ➡Bメロ➡サビではない変わった構成になっている。「いらない何も 捨ててしまおう」というフレーズは有名でB’zに興味のないひとでも聞いたことがあるかもしれない。
ストリングスがふんだんに使われていたり語りのパート等があったりして、曲を聴いているのに舞台劇が思い浮かんでくる。Aメロや語りのパートでは稲葉さんのボーカルと松本さんのギターが絡み合ってまるでデュエットのようで素晴らしい。
2018年のツアータイトル曲<HINOTORI>はこの<LOVE PHANTOM>の続きという事で作られた曲。
発売から20年以上経った現在でもB’zの曲の中で圧倒的な存在感がある。
ライブの演出で稲葉さんがヴァンパイアに扮して高台からダイブするというファンの間で伝説になっている演出があるのですが、2018年のツアーで再現され大いにファンを沸かせました。
松本さんがアウトロでギターを弾く中、稲葉さんがヴァンパイアの服装をして高台に登っていき曲のクライマックスと共に稲葉さんがダイブ。
僕もライブに行きましたがクライマックスに向けて会場全体のボルテージが上がっていく感じに凄く興奮しました!
9.敵がいなけりゃ
冒頭から「敵発見 敵発見 攻撃!」というセリフが入る。歌詞はジャーナリズムに対する皮肉になっている。ブラスが目立つ曲で全体的に軽い雰囲気。
「他人のふしあわせもさがしてる どんな奴でもとりあえず叩く」当時からこういう人はいたのでしょうが、情報が溢れ情報を簡単に発信できる現代になるにつれ顕在化してきたんだと思います。
曲の最後の「誰か 敵がいなけりゃやってられない それが俺の道しるべだ 何も持ってないのはつらいこと だからお願い 俺の敵になってよ」この歌詞が僕は物凄い好きです。
何も持ち物のない人間だからこそ他人に依存しないと生を実感出来ないという痛烈な皮肉がたまらないです(笑)
10.砂の花びら
アメリカンな雰囲気のミディアムテンポの曲。Bメロのギターのフレーズは松本さんも意識してのものかもしれない。乾いた感じの曲で、タイトルに砂があるからか荒野をイメージしてしまう。
日本のトップミュージシャンがこういうスタイルの曲を作るってよく考えたら凄い事だと思います。
11.キレイな愛じゃなくても
アルバム2曲目のバラード。穏やかなAメロから、Bメロのストリングスで緊張感が増していきサビで弾ける。稲葉さんのボーカルの表現力と歌詞と曲の流れが相まって、リアルな感情の移り代わりを感じ取れる。
歌詞は今の僕には良く分かりません。
いつか分かる日がくるのかもしれませんが(笑)
12.BIG
アコースティックギターと打ち込みだけで作られた曲。曲の長さは2分54秒と短い。歌詞は日々起きる色々な出来事に悩みながらも生きる男が「明日は今日より成長する」という事を決意するというもの。ギターソロもなく松本さんも「この曲は歌詞に尽きる」とコメントしている。
改めてB’zの表現力の凄さを思い知りました。歌詞の主人公は居酒屋で酔って愚痴ってるのかな、なんて想像してしまいます。
13.drive to MY WORLD
稲葉さんがアルバムで一番好きな曲として挙げている曲。哀愁漂うミディアムテンポのロック。
歌詞に「セブンイレブン」というワードがある為NHKのラジオで放送出来なかった。ギターソロから最後のアウトロまでハイテンションを維持してそのままフェードアウトして曲は終わる。
この曲を聴くと夜中に散歩したくなります。悲しい雰囲気だけど力強さがある曲です。
14.spirit loose Ⅱ
パッケージなどに記載されていない隠しトラックと呼ばれるもの。エレキギターとフットステップだけで作られた1分程の曲。
松本さんが影響受けたギタリストの一人にスティーヴィー・レイ・ヴォーンという人がいます。
この曲はその影響を受けている事がモロに分かる曲です。
まとめ
B’zにはたくさんのCDがありますが、僕が誰かにおススメのアルバムを聞かれたら「LOOSE」と即答します。
それはアルバム内全ての曲がおススメできるからです。
他の1つのアルバム内には凄い好きな曲から全く好きじゃない曲まで幅広く混在しているのですが、「LOOSE」は全ての曲が好きです。
僕はB’zが大好きで尊敬もしているし影響も受けていますが、全ての曲が好きなわけではなく全く好きじゃない曲ももちろんあります。人間は人それぞれ感性も趣味嗜好も違い100%同じ人はいないから、これは仕方ない事だと思います。
ミュージシャンそのものが好きだから曲が好きな人には当てはまらないかもしれませんが、曲が好きだからそのミュージシャンが好きな人には理解してもらえると思います。
感性や趣味嗜好は人それぞれといっておきながらおススメというのも変な話かもしれませんが、B’zの曲が好き・気になるという人達とは根っこのところで好きな音楽の方向性は似ているんじゃないかなと思い今回の記事を書きました。
今回の記事がB’zをもっと知ってファンになっていく事のとっかかりになれば嬉しいです。
最後まで読んで頂きありがとうございます。