作詞・作曲をしてPCを使って1人で曲を完成させる。
PCを使って音楽制作することをDTM(デスクトップ・ミュージックの略)といいます。
一昔前は一般人が簡単に手を出せる金額の機材はあまりなく、インターネットも普及していなかったので情報が少なくDTMはとてもハードルの高いものでした。
しかし現在は高性能な機材が安価に購入でき、情報も溢れているのでDTMへのハードルが昔に比べてかなり低くなっています。
そうは言ってもPCで曲を作るといわれてもピンと来ない方がほとんどだと思います。
僕も実際にDTMをしていますが、それを人に説明する時とりあえず
「ドラムを打ち込んで、ベースとギターを弾いて録音して~」
とざっと説明しますがほとんどの人は
「なんか良く分からないけど難しい事してるね」
くらいの感想で、僕の説明が下手なことも相まってDTMというものを理解してもらった事はありません(笑)
今回の記事ではDTMをするにあたって必要な機材とあると便利な機材を、実際に僕が使用している機材の写真と共に解説していきます。
次回の記事でDTMで実際に曲が完成するまでの流れを解説していきます。
DTMに必要な機材
1.PC
PCを使って音楽制作をする上でなくてはならないものがPCです。当たり前の話ですが(笑)
これはデスクトップPCでもノートPCでもどちらでも構いません。OSもWindowsでもMacどちらでも大丈夫です。
それぞれの違いを物凄く簡単にまとめると
ノートPCは持ち運びが出来るが、性能に対して少々高価な価格設定。
OSによって、後述するソフトウェアが対応していないものがある。
2.DAWソフト
パソコンで音楽制作をするソフトウェアの事をDAW(デジタル・オーディオ・ワークステーションの略)ソフトといいます。
何のことか良く分からないと思いますが、PCの中で音楽制作をする為の作業場いうイメージです。
どんなに高性能なPCを持っていても〈音楽を作る〉という目的を持った作業場がないと音楽制作は出来ません。
その為DAWソフトはDTMに必要になっています。
DAWソフトにも多くの種類があり、それぞれに得意なジャンルや特徴がある為選択肢が豊富です。
以下は有名なDAWソフトです。
・Studio One
・Pro Tools
・Ableton live
この他にも色々なDAWソフトがあります。
PCとDAWソフトがあればとりあえずDTMを始める事が可能です。
DTMであれば便利な機材
1.楽器
僕はバンドで演奏するような曲を作っているので音楽制作には必ず使用しています。しかしこれは作る曲のタイプや楽器を演奏するスキルの有無によって、必要な度合いがかなり変わってきます。
PCだけを使ってまるで人が演奏したかのような音を出すことは可能ですが、人間の演奏と遜色ないクオリティを出すにはかなりの経験と時間がかかってきます。
その為もし楽器を演奏するスキルがあるなら時間の短縮になるのであると便利です。
2.モニタースピーカー・モニターヘッドホン
ここでいうスピーカーとは、ミニコンポやオーディオ等いわゆる良い音を聴く為に作られたリスニング用スピーカーとは異なります。実はリスニング用のスピーカーというのは原音そのままの音ではありません。
良い音を出すという目的の為に原音の低音を持ち上げたり等、原音に味付けされた音が再生されています。
それに対してDTMでは原音そのままの音を再生するという目的で作られたモニタースピーカーを使用します。
DTMでは楽器や歌を録音することがあります。
その時録音の出来を正確に確認する必要があるので、味付けされた音が出てくるリスニング用のスピーカーはDTMには不向きです。
ヘッドホンも上記のモニタースピーカー同様の理由で、リスニング用のものではなくモニターヘッドホンを推奨します。
スピーカーとヘッドホン両方を用意する必要があるわけではありませんが、どちらも準備するのをおススメします。
それはスピーカーで聴いた音が良い音でも、ヘッドホンでは良い音に聴こえない場合があるからです。
その為スピーカーでもヘッドホンでも良い音に聴こえるように曲を調整するというのが理想です。
何故なら完成させた自分の曲を人に聴いてもらう時、聴き手がスピーカーを使うのかイヤホン・ヘッドホンを使うのかが分からないからです。
DTMでいうスピーカー・ヘッドホンとは気持ち良く音を聴く為のものではなく、曲を正確に聴いてチェックする為のものです。
3.マイク
マイクが無くてもスタジオにいって録音をする事が出来ますが、持っておくと自宅での録音も可能になります。
マイクには2種類あります。
・ダイナミックマイク
普段よくみるマイクは基本的にはダイナミックマイクです。カラオケのマイクもこちらの種類です。
耐久性に優れ安定した録音が可能です。
・コンデンサーマイク
こちらはレコーディングに使わせることが多いマイクです。感度が非常に良い為高音質な録音が可能です。
4.オーディオインターフェイス
DAWとはPC内の音楽制作の作業場と説明しました。
その作業場に録音したい音を届けたり、作業場の音を外に出す事はPC本体だけでも出来るのですが入力・出力共に音質が非常に悪いです。
オーディオインターフェイスはマイクやスピーカー等入出力とPCの間で、DAWに正確な音を入力したりDAWの音を正確に出力する働きをします。
オーディオインターフェイスの有無によって、曲のクオリティに雲泥の差が出来ます。
5.ソフトウェア音源
DAWという作業場の中には仮想のドラムやギター、ピアノ等様々の楽器がありその仮想の楽器の事をソフトウェア音源といいます。
DTMではこのソフトウェア音源とPCの外、つまり実際に録音した音とを重ね合わせて曲にしていきます。
基本的には購入したDAWにある程度のソフトウェア音源は用意されているのですが、別途買い足す事が出来ます。
例えばDAWに最初からあるピアノのソフトウェア音源の音がどうにも安っぽくて気に入らないと思った時。これはピアノを中心の曲を作ろうとしている人にとっては重大な問題です。
そんな時に気に入った音が出るピアノのソフトウェア音源を購入することによって、曲全体のクオリティを上げる事が出来ます。
ソフトウェア音源は自分の作りたい曲に必要な音をその都度買い足していき、完成する曲が自分の理想のイメージに近づくのに役立つものです。
6.MIDIキーボード
DTMでは、このタイミングでこの音を出すというのをDAW内でソフトウェア音源に指示をするという作業を行います。
例えばピアノのラの音を1拍、等です。
この時マウスを使って記入するようにして1音1音指示を出していく(この作業を打ち込みといいます)のですが非常に時間がかかります。
MIDIキーボードがあればこの工程の時間短縮に役立ちます。
使い方としてはマウス入力の代わりに対応する鍵盤を押す事によって打ち込みが出来たり、ピアノなどのソフトウェア音源を、ピアノの鍵盤にみたてたMIDIキーボードで演奏して録音することが出来ます。
まとめ
1.PC
・ノートPCでもデスクトップPCでもどちらでも可
・OSもWindowsでもMacでもどちらでも可
2.DAWソフト
・PCの中で音楽制作をする為の作業場
・種類は豊富にありそれぞれに得意とするジャンルがある
1.楽器
・ジャンルによっては必要になる
・演奏スキルがあれば打ち込みをしなくていい為時間短縮になる
2.モニタースピーカー・モニターヘッドホン
・原音を正確に聴き曲をチェックする為に使用
・スピーカー・ヘッドホン共に準備することを推奨
3.マイク
・持っていれば自宅で録音可能
・ダイナミックマイクとコンデンサーマイクの2種類がある
4.オーディオインターフェイス
・PCとPC外部を正確に繋ぐ役割
・曲のクオリティに大きく影響する
5.ソフトウェア音源
・DAWの中の仮想の楽器
・基本的にDAWには最初から一通りのものは揃っている
・クオリティの高いソフトウェア音源は後から別途購入可能
6.MIDIキーボード
・打ち込み時間の短縮に役立つ
・ソフトウェア音源の録音にも使用可能
DTMでは家にいながらまるでバンド演奏のような曲を作る事が可能です。それも昔と違い現在は初期投資額もかなり抑える事ができます。
今回解説した機材一つ一つにコストを抑えたものからプロが使うような最高級のものまでピンキリです。
1万円のコンデンサーマイクもあれば30万円のコンデンサーマイクもあったりと、上をみればキリのない世界です。
気になった方は色々な機材の値段を調べてみるとびっくりすると思います。
正直「馬鹿かこの値段」と思う物がたくさんあります(笑)
今回の記事で「こんな物があればPCで曲が作れるんだなー」、となんとなくでも理解してもらう事が出来れば幸いです。
次回はこの機材たちを使って実際にどのように曲が出来上がっていくかを解説していきます。
最後まで読んで頂きありがとうございます。