「俺は感覚で弾くギタリストだから理論なんていらねぇよ!」
こんな風に考えているそこのあなた。
はっきり言って損していますよ!
確かに音楽理論を学ばなくてもギターは弾けます。
勉強なんてしてる暇があったらギターを弾いた方が楽しいし練習にもなる、と思うかもしれません。
しかし音楽理論を学ぶ事はギターについての理解を深める事にもなり、ギターの上達に確実に繋がります。
更にギタリストとしてではなく、ミュージシャンとしても成長出来ます。
僕は現在ギター歴11年で理論を学び始めたのは、ギターを初めて4年ほど経ってからでした。
音楽理論を学んだ事で多くの事を得られ、もっと早い段階から勉強しておけば良かったと思いました。
この記事ではギタリストが音楽理論を学ぶことによって得られるメリットを説明していきます。
ギタリストが音楽理論を学ぶメリット
1.今まで練習してきた事を他の事に応用することが出来る
ギターソロや練習フレーズをコピーして、「弾けるようになったから終わり!」となっていませんか?
実はコピーや練習を、指を動かすだけの行為としか捉えられていないというのはとても勿体ない事なのです。
特にギターヒーローと呼ばれる偉大なギタリストの演奏を理論立てて分析してみると、テクニックだけではない非常に有益な情報が隠れている事がわかります。
また教本などに乗っている練習フレーズは著者が、テクニックはもちろんですがそのフレーズがどういう状況で使用できるかを考えて作られていることがほとんどです。
教本のフレーズについての解説を面倒でよく分からないからと飛ばしていないでしょうか?
その行為は教本の情報を半分以上無駄にしている行為です。
音楽理論を学ぶとそれまでに練習してきたことを、別の曲や状況で使用する事が出来るようになります。
・好きなギタリストが良く使うフレーズや音使いを分析して自分の演奏に取り入れられる
・自分が好きなフレーズがなぜ好きなのかを分析出来る
音楽理論を学ぶだけで練習してきた事を更に色々な状況で使えるようになるのは、非常にお得な事だと思います。
2.作曲・編曲に役立つ
ギタリストは伴奏楽器でもあるためバンド内でも作曲を担当することが多いです。
確かに作曲は感覚だけでも可能です。
適当にコードを鳴らしてなんとなく鼻歌を歌えばそれは作曲と言えるでしょう。
しかしそうして出来た曲をバンドメンバーに明確に伝える事は出来るでしょうか。
「コード進行はこんな感じでメロディーはこう。だから適当に合わせてね」こんな感じになっていませんか?
またメロディーは浮かんでもどのコードが合うか分からず、メロディーに合うコードをひたすら弾いて探したりはしていませんか?
音楽理論を学ぶ事で上記の問題は全て解決できます。
作曲の段階ではコードやコード進行が持つ役割を理解しておくことで、自分のイメージする曲に近づける事に役立ったりなんだかシックリこない箇所を修正出来たりします。
メロディーにコードを付ける事も容易になり、片っ端から合うコードを探すよりかなりの時間短縮になります。
また自分のパート以外のメンバーに「ここはこういうコード進行でこういうイメージだから、音使いはこうして欲しい」等、自分が作った曲のイメージを明確に伝えることが出来ます。
またDTM等で一人で曲を作っている場合ピアノやストリングス等、自分が触った事も無いような楽器を使いたい状況の時にも音楽理論が役立ちます。
実際に僕はDTMで一人で曲を作ってピアノ等自分が触った事がない楽器を曲に取り入れていますが、それは音楽理論について学んだからこそ可能なことです。
またギターソロでハモリフレーズを取り入れる時にも役立ちます。
鼻歌で作曲することは正直素人でも可能です。
しかしせっかくギターを弾いているんですから、音楽理論を学んでミュージシャンとして作曲・編曲が出来るようになりましょう。
3.ギタープレイの幅が広がる
音楽理論を学ぶ事はテクニックの上達に直接繋がる事はありません。
しかし音楽理論を学んで、考えながら練習をしギターを弾くことで演奏の幅が広がります。
・スケールを学ぶ事でコードにあった演奏が出来る
・アンサンブルを考えてバンド演奏での音の取捨選択が出来る
音楽理論を学んだギタリストとただコピーやフレーズ練習だけをしてきたギタリストでは、ギターで表現出来ることに雲泥の差があります。
技術の進んだ現代ではどんなに複雑で速いフレーズも打ち込む事が出来ます。
正確に音を出すという行為において人間は機械に勝てません。
そのためどんなに速いフレーズが弾けてもそこにギタリストとしての個性が無ければ、何の面白みもない機械の下位互換ギタリストになってしまいます。
悲しい雰囲気のギターソロを弾くために音使いを選んだり、ベースにルート音を任せたコードの構成音を探したりすることは人間にしか出来ません。
考えながら弾き、個性を出す第一歩として音楽理論を学ぶことをオススメします。
音楽理論を学ぶ上での注意点
例えば凄い良いコード進行が出来たけど理論的にはおかしい、こんな時は必ず自分の感性を優先してください。
音楽理論は良いものを作る道具であって、一番大事なのは自分の感性です。
彼らは膨大な時間をギターと向き合う事に費やしています。
そういう発言をするギタリストは音楽理論という教科書に頼ることなく、先人たちが積み重ねて形にしたものに自分だけで辿りついている事が殆どです。
彼らに音楽理論を説明すると「あぁ、よく使ってるアレはそんな名称があったのか」となるでしょう。
あなたがそのトップクラスのギタリストになれるかどうかは分かりませんが、トッププロの言葉の都合の良い部分だけを切り取って楽な方向に逃げるのは止めておきましょう。
まとめ
・コピーや練習をテクニック上達の為だけにするのは勿体ない
・今までの練習を分析すると有益な情報が隠れている
2.作曲・編曲に役立つ
・自分が作った曲のイメージを明確に人に伝える事が出来る
・作曲の速度と質があがる
・ミュージシャンとして作曲・編曲が出来るようになる
3.ギタープレイの幅が広がる
・考えながら練習することが出来る
・ギタリストとしての個性を出す為の第一歩に音楽理論
・一番大事なのは自分の感性
・トップギタリストの言葉を自分の都合の良いように受け取らない
『理論』という言葉から難しくて楽しくないイメージがあるかもしれません。
まずは肩の力を抜いて少しだけでも興味がある事を1つだけ練習に取り入れてみて下さい。
「なるほど!」と思うことがあるはずです。
2冊とも「ギターリストが1から音楽理論を学ぶ」という事にフォーカスしているので、ギターを弾いているけど理論なんて何1つ知らないという人でも安心です。
実際に僕はこれらの教本を読んで独学で音楽理論の勉強を始めました。
真面目に取り組んだ1年後のあなたは見違える程ギタリストとして、そしてミュージシャンとして成長しているでしょう。