ロードレース

ロードバイクと空気抵抗 ロードレースとの関係

ロードバイク最大の敵、それは『空気抵抗です。

過酷なトレーニングを積み重ね世界最高峰のレースを走るトッププロ、運動不足解消の為に最近ロードバイク乗り始めた人。

両者はロードバイク乗る目的もつぎ込む時間も情熱も異なりますが、地球上でロードバイクに乗って走る以上誰もが等しく空気抵抗を受けます。

もしロードバイクに乗っていて坂を登るのが嫌なら迂回したり、いざとなればロードバイクを降りてゆっくり押しながら歩いて登る事が出来ます。

人と競うのが嫌ならレースに出なければいいだけです。

しかし空気抵抗から逃げ出すは出来ません。

走行時、普段意識していない空気が壁となって襲ってきます。

コンマ1秒を争うロードレースの世界と空気抵抗は密接に関わっています。

機材を作る企業も選手もいかにして空気抵抗を減らすかを考えています。

『機材』については、こちらの記事をご覧ください。

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しかしこの空気抵抗があるからこそ、ロードレースが面白いものになっています。

この記事ではロードバイクと空気抵抗の関係、ロードレースでの空気抵抗に対抗する為の知恵を解説していきます。

ロードバイクと空気抵抗

1.自転車と3つの抵抗

一生懸命自転車を漕いでそのあと漕ぐのをやめてもしばらくそのまま走り続け、どんどんと速度が落ちて最終的に停止する。

ママチャリでもロードバイクでも自転車に乗った事があるなら経験したことがある、というより誰もがそんなの当たり前だと思う事です。
自転車

しかしそれは自転車についているブレーキとは別の3つのブレーキ、つまり3つの抵抗が働いているから起こる現象なのです。

その3つとは

機材抵抗』…チェーンやギア等パーツ同士の摩擦による抵抗
路面抵抗』…タイヤと路面との摩擦による抵抗
空気抵抗』…体と機材にあたる空気による抵抗

です。
自転車で走行中、この3つの抵抗の中で割合が圧倒的に多いのが『空気抵抗』です。

2.ロードバイクと空気抵抗

ロードバイクは乗り始めたばかりの人でも簡単に20km/hで走行でき、トッププロが下りを攻める時は100km/hを超える事もあります。

スピードの出しやすいロードバイクは、ママチャリ等速く走るを目的としていない自転車と比べると空気抵抗の影響を大きく打受けます。

それは空気抵抗が速度に比例して大きくなるからです。

ロードバイクは『パワーメーター』という機材を取り付ける事で自分がどれ位の出力を出しているかという事を、『W(ワット)』という単位で数値化して可視化出来ます。

『パワーメーター』については、こちらの記事をご覧下さい。

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自転車を漕いでいる時、自分の出しているパワーが数値で分かる機械思って下さい。

この可視化した数値を使って目的とする速度を出すのに必要なW数を計算してくれるサイトがあります。

それがこちらのサイトです。

巡航出力計算

このサイトで使って僕の体重49kg(その他の項目はそのまま)で計算をした結果が以下の表です。

W数と言われてもイメージがしにくいと思うので、僕がそのW数を維持出来るおおよその時間を記入しています。

目的の速度 必要なW数 空気抵抗の割合 そのW数を僕が維持出来るおおよその時間
20km/h 45W 64% 栄養補給さえすれば1日中でも継続可能。
25km/h 77W 74% 上記に同じ。
30km/h 122W 80% フィットネスレベル。何時間でも継続可能。
35km/h 183W 85% 頑張れば2~3時間は継続可能。
40km/h 263W 88% 5~6分が限界。
50km/h 492W 92% 30秒程度が限界。
60km/h 829W 94% 全力で1秒出せるか出せないかのW数。
70km/h 1296W 96% このW数は僕には出せません(笑)

速度が上がれば上がるほど空気抵抗の割合が増え、必要なW数が増加しています。

また20km/hで必要なW数の2倍である90Wを出しても速度は40km/hにはなりません。

20km/hで走行しているときの約6倍のW数を出してやっと速度は2倍の40km/hになります。

このことからスピードを出しやすいロードバイクは、空気抵抗の影響を非常に受けやすいのが分かります。

ロードレースと空気抵抗

1.集団走行

ロードレースでは、選手達がまとまって大きな塊になって走っています。

これを『集団走行』と言います。

脚力が全く同じ人間はいないので遅い人に合わせず速い人はどんどん先に行けば良さそうなのに、なぜそんなことをするのでしょうか。

それにはやはり、空気抵抗が関係しています。

ドラフティング走行』というものがあります。

これは前を走る人の後ろについて走る事なのですが、そうすることによって後ろの人は空気抵抗が減ります。

必要W数で表すと、先頭で走る人のW数の約20~40%少ないW数で同じ速度を維持出来ます。

そして人数が増え後ろの方になるほど必要なW数は減っていきます。

そして前を走る人との距離が近いほど効果が高くなります。

ロードレースは時に6時間を超える事もある長丁場です。

なので選手たちは集団で走り体力を温存するのです。
集団走行

2.先頭交代(ローテーション)

どれだけ大人数の集団で走っても、先頭を走る選手は独走時と変わらない空気抵抗を受けます。

先頭を走る人が限界を迎えては千切れていく、を繰り返してはいずれ集団はなくなるので集団走行の意味がなくなります。

その為に『先頭交代(ローテーション)』をします。

これは文字通り先頭を交代しながら走る事です。

50km/hを独走時3分維持出来る人が5人いるとして先頭交代を無しで走った場合、全体としては50km/hで15分しか走り続ける事が出来ません。

しかし50km/hで30秒で先頭を走り終わったら列の一番後ろにつき息を整える。

2番手が先頭に出て50km/hを30秒維持して列の一番後ろにつき息を整える。

この流れを繰り返すことによって同じ5人でも15分より遥かに長い時間50km/hを維持することが出来ます。
ドラフティング走行

 

ロードレースと空気抵抗は切っても切れない関係

・ロードバイクで走行時、最も大きい抵抗は空気抵抗

・空気抵抗は速度に比例して大きくなる

・前後に連なって走る事をドラフティング走行という

・ドラフティング走行をすることで、後ろの人たちは空気抵抗が減る

・先頭交代を行うことで集団全体が速度を維持したまま長時間走行することが出来る

ロードレースを観ていると、

・速い人が全力で走り続ければ勝てるんじゃないの?

・なんで大人数で走ってるの?

等、色々疑問が出てくると思います。

今回は空気抵抗に関連したことを解説しましたが、ロードレースの全ての行動や実行出来そうなのにしない事には意味や理由があります。

ロードレース観戦をしていて、何故?と思う事はたくさんあると思いますがこの記事を読んで疑問が1つでも減ってロードレースへの理解が少しでも深まれば幸いです。

最後まで読んで頂きありがとうございます。

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