「おっ、コンポカンパニョーロじゃん!」
僕がまだクロスバイクに乗り始めて3ヶ月しか経って無い頃、友人Aが友人Nのロードバイクを見て言いました。
当時クロスバイクに乗って走るのが楽しくて、淀川河川敷をほぼ毎日往復していただけの僕は機材に関する知識は皆無でこの友人Aの言葉が理解出来ませんでした。
コンポとはコンポーネントの略語だということも後日知りました。
しかしこのコンポという物はロードバイクを語る上で必ず必要なものであり、ロードバイク乗り達はコンポの話題だけでもとても盛り上がります。
今回の記事では「コンポって何だ!?」という昔の僕と同じ悩みを持つあなたに、コンポーネントとはどういうものなのかを説明していきます。
コンポ(コンポーネント)とは
コンポとはロードバイクの駆動に必要な複数のパーツの呼称です。
具体的には以下のパーツです。
・フロントディレイラー
・クランクセット
・リアディレイラー
・カセットスプロケット
・チェーン
・ブレーキ
・ボトムブラケット
コンポを製造しているメーカーとして有名なのは
・カンパニョーロ(CAMPAGNOLO)
・スラム(SRAM)
コンポの各パーツの役割
1.シフト/ブレーキレバー
ロードバイクのハンドルに取り付け、変速機とブレーキを操作するパーツです。
レバーの上の、手のひらで握り込めるようになっている部分をブラケットといいます。
走行中は基本このブラケットを握り、指先で変速とブレーキングを行います。
2.フロントディレイラー
ロードバイクには前後2つのギアがあります。フロントディレイラーは前のギアの変速機です。
シフトレバーでワイヤーを引きフロントディレイラーを動かし、チェーンを移動させることで変速します。
3.クランクセット
クランクとチェーンリングがセットでクランクセットと呼ばれます。
クランクとはペダルを取りつける棒状のパーツです。
チェーンリングとはクランクの周りにある前側のギアのことです。
ロードバイクは右側にギアがあります。
なので左側はクランクのみで、右側がクランク+チェーンリングになっています。
4.リアディレイラー
フロントディレイラーが前の変速機なのに対し、リアディレイラーは後ろのギアの変速機です。
なのでチェーンを脱線させて変速させるこのパーツは、ディレイラーと名付けられました。
5.カセットスプロケット
チェーンリングが前側のギアなのに対し、カセットスプロケットは後ろ側のギアです。
スプロケと略されることが多いです。
ロードバイクでは前側のギアで広い範囲での速度域を選択し、後ろ側のギアで細かな変速をしていくのが一般的です。
6.チェーン
クランクを回して発生した動力をギアを通して後輪へと橋渡しするパーツです。
ロードバイクは人力で駆動する乗り物なのでチェーンは必須です。
7.ブレーキ
ロードバイクの減速、停止を行うパーツです。
リムブレーキとディスクブレーキの2種類があります。
今まではリムブレーキが主流でした。
しかしここ数年プロのレースでディスクブレーキの使用率が高くなり、実際にディスクブレーキのロードバイクが大きなレースで勝利しています。
その為現在進行形でディスクブレーキのロードバイクは増えており、将来的にはリムブレーキのロードバイクよりディスクブレーキのロードバイクが主流になってくると予想できます。
8.ボトムブラケット
クランクをフレームに取り付け、クランクの回転を軽く・滑らかにするパーツです。
クランクで隠れてしまうので、普段はあまり見る機会のないパーツです。BBと略されます。
コンポ製造有名メーカー3社の特徴
1.シマノ(SHIMANO)
日本のメーカーでありコンポのシェア率が世界トップです。
また2019年のツールド・フランスでは22チーム中16チームがシマノのコンポを使用し、21ステージ中16ステージでシマノコンポを使用した選手が勝利しています。
価格設定も3大メーカーの中で最も低いです。
トッププロが過酷なレースで使用する性能と耐久性と信頼度、そして実際に勝利を収めた実績、更に価格も安い。
それに加えて日本のメーカーなので、日本に住んでいると細かいパーツの入手も容易です。
正直非の打ち所が無いメーカー、それがシマノです。
僕はシマノの回し者ではありませんよ(笑)!
無理にでもデメリットを上げるなら、優等生すぎる為面白みに欠けるという点です。
そしてシェア率が高いので他の人と使用コンポが被る確率が非常に高いです。
・DURA-ACE(デュラエース)
・ULTEGRA(アルテグラ)
・105(イチマルゴ)
・Tiagra(ティアグラ)
・SORA(ソラ)
・Claris(クラリス)
2.カンパニョーロ(CAMPAGNOLO)
イタリアの老舗メーカーでシマノに次ぐコンポのシェア率を誇っています。
カンパと略して呼ばれる事が多いです。
カンパのコンポもトップ選手が使用しており、性能・信頼度共に高いです。
カンパのコンポの特徴は造形が美しいという点です。
また価格設定も高く、グレードによってはシマノのコンポの2倍以上の値段です。
美しい見た目と高額な価格設定なので、ロードバイク乗り憧れのコンポで有ることが多いです。
デメリットはやはり高額な事と、イタリアのメーカーであるためパーツを入手しづらい事。
そしてシマノが圧倒的シェア率を誇るため、コンポにトラブルが起きたとき相談出来る相手が少なく情報もシマノに比べ少ないという点です。
・Super Record(スーパーレコード)
・Record(レコード)
・Chorus(コーラス)
・Athena(アテナ)
・Potenza(ポテンツァ)
・Veloce(ベローチェ)
3.スラム(SRAM)
アメリカのメーカーで3大メーカーの中でのコンポシェア率は一番低いです。
元々マウンテンバイクのコンポ製造に力を入れており、ロードバイクのコンポをリリースしたのは2006年です。
スラムのコンポのトッププロが使用していますが、変速性能はシマノのコンポに劣ります。
特徴は革新的なメーカーである事と軽量である事です。
無線電動コンポのetapは他メーカーが実現していなかった新しい技術で製造されたコンポで、発表当時業界を驚かせました。
また同じ最上位グレードの重量が、シマノに比べ200g近く軽いです。
デメリットは変速性能が一歩劣る点、日本におけるパーツの入手のしずらさ。
そしてシマノに比べて価格設定が高い点です。
・Red(レッド)
・Force(フォース)
・Rival(ライバル)
・Apex(アペックス)
まとめ
2.フロントディレイラー・・・フロントの変速機
3.クランクセット・・・クランクとチェーンリング(前側のギア)の総称
4.リアディレイラー・・・リアの変速機
5.カセットスプロケット・・・後ろ側のギア
6.チェーン・・・動力を橋渡しするパーツ
7.ブレーキ・・・減速と停止をおこなうパーツ
8.ボトムブラケット・・・クランクをフレームに取り付け、クランクの回転を補助するパーツ
・日本のメーカーでコンポシェア率が世界トップ
・優れた性能と実績があり、価格も安い
・他人と被る確率が高い
2.カンパニョーロ(Campagnolo)
・イタリアの老舗メーカー
・造形が美しく、憧れにされる事が多い
・価格が高く、パーツが入手しづらい
3.スラム(SRAM)
・アメリカのメーカーで、ロードバイクのコンポリリースを始めたのは2006年
・他メーカーより先駆けて新技術を導入する革新的メーカー
・コンポの重量が他メーカーと比べて軽い
・変速性能が他メーカーと比べると劣る
しかし簡単に交換する事が出来ないフレームと違い、コンポはブレーキだけをアップグレードする等気軽にパーツ交換を行なえます。
ロードバイクに慣れた頃コンポをチューンアップして、乗り慣れたロードバイクに新鮮な気持ちで乗ることが出来ます。