オーストラリア

『ツアー・ダウンアンダー』 シーズン開幕を告げる南半球最大のステージレース

オーストラリアを舞台に開催される『ツアー・ダウンアンダー』。

毎年1月に開催され、UCIワールドツアーの開幕戦となります。

オフシーズンを終えたトップ選手が真夏のオーストラリア(日本と季節が真逆)に集まり、シーズンの始まりを知らせる熱い戦いを繰り広げます。

この記事では、そんな『ツアー・ダウンアンダー』について説明していきます。

『ツアー・ダウンアンダー』とは

1.概要

『ツアー・ダウンアンダー』は1999年に初開催され、2008年にUCIワールドツアーに組み込まれました。

オーストラリアのアデレード周辺地域を舞台に開催されます。

毎年1月に開催される6日間のステージレースですが、『ツアー・ダウンアンダー』初日の2日前に『ダウンアンダー・クラシック』というワンデイレースが開催されます。

『ワンデイレース』・『ステージレース』については、こちらの記事をご覧下さい。

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ロードレース

『ダウンアンダー・クラシック』は『ツアー・ダウンアンダー』の成績には含まれない『クリテリウムレース』です。

UCIグレードが無い非公式戦なので、選手の顔見せの意味合いが強い『ダウンアンダー・クラシック』です。

しかしほぼ平坦なステージで行われるレースなので、スプリンターにとってはアピールのチャンスでもあります。

2.レースの特徴

開催当初はスプリンターが総合優勝する事が多い、起伏の少ないコースレイアウトでした。

しかし近年はコースレイアウトに登りが増えてきたため、パンチャー・クライマー・TTスペシャリスト等様々な脚質の選手が総合優勝を飾っています。

『脚質』については、こちらの記事をご覧ください。

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ロードレース

タイム差を広げる確実な勝負所が『ウィランガ・ヒル』の登り以外にあまり無いので、総合成績はタイム差が殆ど無い接戦になることが多いです。

そのため各ステージ1位10秒・2位6秒・3位4秒が与えられる『ボーナスタイム』が総合成績を大きく左右します。

スプリンター系の選手は『ウィランガ・ヒル』でタイム差を広げられるのは明白なので、他のステージでいかにボーナスポイントを獲得するかが総合優勝へのポイントとなります。

逆にスプリンター以外の選手は『ウィランガ・ヒル』を含むレース全体の少ない登りで、大きくタイム差を稼ぐことが重要です。

『ツアー・ダウンアンダー』の見どころ

1.スプリンター・パンチャー達のぶつかり合い

『ダウンアンダー・クラシック』はもちろんの事、平坦ステージではシーズンが始まったばかりのフレッシュな状態のスプリンター達によるド迫力のゴール争いを観る事が出来ます。

 

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A reminder for tomorrow’s race times… ⏰ 2:40PM – WTDU southaustralia.com Stage 4 ⏰ 4:45 – Down Under Classic See you there! #tourdownunder

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またクライマー達が活躍するような厳しい山岳がありません。

アップダウンが多く短い登りの勝負所が多いため、総合成績を果敢に狙うパンチャー同士の戦いは激しいものになります。

ゴール前スプリントに、パンチャー達のアタック合戦。

6日間の短いステージレースですが毎日必ずどこかで戦いがあり、ボーナスタイムにより全てが総合成績に関係してくるので中だるみすることがありません。

2.超接戦の総合争い

『ツアー・ダウンアンダー』は、総合成績の1位と2位のタイム差が殆ど無い接戦になることが多いです。

2015年は2秒差・2016年は9秒差・2019年は13秒差。

2018年はなんとタイム差無しで、ステージ順位の合計が少ない選手が総合優勝を手にしました。

 

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Ladies and gentleman… Your 2019 Santos Tour Down Under champion! 🏆🔶 #tourdownunder 📸: @cauldphoto

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秒単位で総合成績が決まる為、選手達は文字通り1秒を争って戦います。

最終日のゴールラインを通過するまで、何が起こるか分からない緊張感があります。

ボーナスタイムが総合成績に大きく影響してくるので、アシスト頼みでレースに勝利する事が難しいです。

そのため『エースVSエース』のガチンコの戦いを観る事が出来ます。

3.『ウィランガ・ヒル』での高速ヒルクライムバトル

『ウィランガ・ヒル』の登りは『ツアー・ダウンアンダー』の目玉と言っても過言ではありません。

登坂距離3.6km/平均勾配7.1%の『ウィランガ・ヒル』を登りきっての頂上ゴールが、定番コースとしてステージに組み込まれています。

この勝負所では毎年激しい戦いが繰り広げられるのですが、『ウィランガ・ヒル』を2014年〜2019年まで連続で制している選手がいます。

その選手は『リッチー・ポート』。

 

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👑 KING RICHIE 👑 @richie_porte has won his SIXTH crown on top of Willunga Hill! #tourdownunder 📸: @cauldphoto

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頂上まで残り1.5km〜1kmのポイントでアタックを仕掛け、ゴールまで殆どダンシングだけで駆け上がる強烈なアタックを繰り出します。

『リッチー・ポート』の強烈なアタックに殆どの選手はふるい落とされ、必死に食らいつく事は出来ても追い抜いた選手はまだいません。

分かっていても防ぐ事が出来ないこのアタックに勝つ選手が現れるのか、それとも今まで通り全ての選手を抑えて『リッチー・ポート』が一番にゴールラインをくぐるのか。

総合成績にも大きく影響し、『ツアー・ダウンアンダー』で一番盛り上がる場面です。

『ツアー・ダウンアンダー』はシーズンの始まりを告げるレース

『ツアー・ダウンアンダー』はシーズン開幕戦ということもあり、選手たちはとてもフレッシュな状態です。

オフシーズンを終えての調子を確認する大事なレースであり、秒単位で総合成績が決まる気の抜けないレースになっています。

そしてロードレースファンにとっては、レースのない寂しいオフシーズンに終わり告げる『ツアー・ダウンアンダー』は待ちに待ったものになります。

実際に僕は『ツアー・ダウンアンダー』が始まると「この時期が来た、これからまた楽しいシーズンが始まる!」と嬉しくなります。

「エースVSエース」による総合順位の接戦、スプリンターとパンチャーの活躍、そして『ウィランガ・ヒル』での激しく熱い戦い。

オフシーズンの静けさを打ち破る為にあるような、素晴らしいステージレースです。

これから始まる長いシーズンの開幕戦を是非共に楽しましょう!

最後まで記事を読んで下さりありがとうございます。

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