サイクルロードレースの醍醐味は他のライダーとの駆け引き、つまり心理戦です。
緻密な戦略や相手に合わせて行動によっては、純粋な力の勝負では勝ち目がない相手にも勝利する事が出来ます。
レース中の心理戦は、実際に他のライダーと顔を合わせないZwiftレースでも起こります。
確かに得られる情報はZwift画面からだけなので、実際のレースより他のライダーに関する情報は少ないです。
それでも得られる情報は確実にあります。
・独走しているライダーとのタイム差
・一緒に逃げているライダーを観察して脚質などを推測
そのため、心理戦に関してZwiftレース初心者が抑えておくべき考え方は以下の3つです。
・他のライダーが喜ぶ事はしない
・他のライダーは自分が嫌がる事をしてくると理解しておく
Zwiftレース初心者が知っておくべき考え方
・自分がされたら嬉しい事を人にする
・一歩進んで、上記の2つを相手に応じて行う(AさんはBをされたら喜ぶからBをする、など)
当たり前ですがこのような考え方は、日常生活では絶対にしてはいけません!
Zwiftレースの感覚で生活していたら、完全に危険な奴です(笑)
自分が人にされて嫌な事をしないのは絶対で、可能ならば自分がされて嬉しい事を人にしましょう。
自分だったらどうするかを考える事が重要
重要なのは『自分が他のライダーの立場になったらどうするかを考え、正確ではなくても他のライダーの気持ちや状態を推測する事』です。
・自分だったら今アタックされたら心が折れる
・自分だったらここはペースを落として休みたい
他のライダーは自分が嫌がる事をしてくると理解しておく
Zwiftレースは顔を合わせないとは言え、他のライダーは人間です。
そのため、『相手が嫌がるであろう事』を他のライダーも考え実行してきます。
・スプリントは勝てないから、そろそろ独走に持ち込みたい
・アタック合戦でボロボロ、もう一回アタックされたらもう無理
行動までの思考の流れの具体例
4つの具体的な状況から、行動を起こすまでの思考の流れを紹介していきます。
自分が、その状況にいるライダーだと想像して読んでみて下さい。
強烈なスタートダッシュが終わり集団が落ち着いた状況
①スタートダッシュを終えて、集団に残った全員が息を整えている
②他のライダーは「やっと集団内で休憩出来る」と思っているはず
③自分にはまだまだ余力がある
④運が良かったら集団を削れるし、1回アタックをかけて嫌がらせをしてやろう
集団で淡々と山岳を登っている状況
①まだ山岳の終わりまで距離があるけど、集団のペースは上がらない
②自分はまだペースを上げれるけど、他のライダーは余裕が無いのかも知れない
③今アタックかけたらついて来れるのは、余力があるライダーだけのはず
④アタックをかけて、ついてきたライダーとペースを上げて逃げよう
ゴールまで残り約3km、数人の逃げ集団の中でアタック合戦が起きている状況
①さっきから変わる変わる誰かがアタックをしてペースが落ちない
②自分はもうボロボロで、何とか食らいついている
③だけど他のライダーもかなり消耗しているはず
④ここで強烈なアタックをすれば、他のライダーの心を折れるかもしれない
⑤独走には自信があるし、この残り距離なら何とか行けそう
⑥賭けにはなるけど、全力のアタックをしてみよう
自分を含め3人で逃げている時に、後ろから5人の小集団が迫っている状況
①全力で3人で回せば、ゴールまで逃げれるかも知れない
②でも自分はスプリント力はあるけど、ハイペースを刻んだ後は殆ど力を出せない
③一緒に逃げている2人は、集団スプリントを嫌っている感じがする
④仮に集団に追いつかれたとしても、脚を溜めて集団スプリントに持ち込んだ方が勝ち目が高そう
⑤ここはローテーションに参加せず、2人について行けるギリギリのペースで脚を溜めよう
⑥集団に追いつかれても追いつかれなくても、全力スプリントで勝負出来る
まずは相手の立場になって考えてみましょう
正直Zwiftレース初心者の方は、他のライダーを観察してそれに合わせて自分の強みを活かす戦略を立てる余裕は無いと思います。
なのでまずは『今の状況で他のライダーは何を考えているか』、と相手になりきって考える事に慣れましょう。
ロードレースに全く同じ状況はありませんが、ある程度似通った状況はあります。
そのため何度も相手の立場になって考えていると『この状況で他のライダーはこう考えている事が多い』、と状況に対する経験値が溜まっていきます。
そうすれば後はレース中に他のライダーを観察して、自分の強みを活かす戦略や作戦を立てる事が出来ます。
この記事があなたのZwiftライフを豊かにする事に、少しでも役立てば幸いです。
最後まで読んで下さり、ありがとうございます。