1日2回(朝と晩)、1回約3分の呼吸筋トレーニングで、ロードバイクで更に速く走れるようになる魔法のようなアイテムがあります。
それは、『パワーブリーズ』という名のトレーニングアイテムです。
あくまでトレーニング器具なので、決して『楽』ではありません。
ロードバイクで速くなりたいなら、『楽に速くなる方法』など無いのは理解しておきましょう。
僕は2017年1月にロードバイクのトレーニングを始め、当初はFTP130W(2.45w/kg)という正に初心者レベルのフィジカルでした。
その後の2017年8月に『パワーブリーズ』を購入して使用しながら、引き続きロードバイクのトレーニングを続けました。
するとトレーニング開始から約1年後には、ホビーライダーの壁と言われる『4w/kg』を超えるFTP216W(4.32w/kg)に成長していました。
参照:つよポタミア
一番伸びやすい初心者の時期にトレーニングと並行して『パワーブリーズ』も使用していたので正直、日々明確な変化を感じていたわけではありません。
しかし当時のトレーニング時間は週5~8時間程度と、しっかりトレーニングに取り組んでいたわけではありません。
それでも約1年で予想以上に成長したので、『パワーブリーズ』の効果はかなり大きかったのだと思っています。
この記事では、以下の3つについて説明していきます。
・僕が改めて『パワーブリーズ』の効果があったと思う理由
・負荷の違う3種類の中でオススメする『パワーブリーズ』
パワーブリーズとは
『パワーブリーズ』とは、イギリス生まれの横隔膜・肋間筋などを強化する呼吸筋トレーニング器具です。
なんと『パワーブリーズ』を使ってのトレーニングで、40kmのサイクリングタイムを約3分短縮したそうです。
公式サイトに論文が載せられています。(日本語ではありませんが)
公式サイトはこちらです。
『パワーブリーズ』の紹介や使用方法など、単一の商品のサイトなのにとても力が入っていると感じます。
僕は素人とは言え、一応ロードバイクのトレーニングをしています。
なので40kmのTT(タイムトライアル)で約3分も削る事が、どれだけ大変は分かっているつもりです。
そのため40kmのサイクリングタイム約3分短縮を「凄い!」、と簡単に信じて受け入れる事は出来ません。
しかしオフィシャルサイトに研究論文が掲載されていたり、サイトの力の入れ方に『パワーブリーズ』に対する自信を感じるので、もしかしたら・・・と思ってしまいます(笑)
40kmで約3分の短縮の真偽を確かめる事は出来ませんが、十分過ぎる効果を僕は実感しています。
パワーブリーズの内容物
外箱と内容物一式
買ってから2年以上経つのでハッキリとは覚えていませんが、おそらくこんな感じで箱に入っていました。(再度入れ直した状態です)
パワーブリーズ本体
本体上部に『POWER breathe』の文字が入っています。
本体の下に付いている負荷調整ノブは、取り外す事が可能です。
負荷調整ノブに付いている、『0~10までの目盛り』で負荷を調整します。
マウスピース
マウスピースにも『POWER breathe』の文字が入っています。
使用時には、本体とマウスピースを組み合わせます。
ノーズクリップ
パワーブリーズは使用時に、鼻での呼吸をしないようにする必要があります。
そのためのノーズクリップです。
が、しっかりと鼻での呼吸を止められないので僕は鼻を自分でつまんで使用しています。
付属品ですが、正直必要が無いと僕は思います。
洗浄タブレット(お試しパック)
もしかしたら購入の時期によっては付属して無いかもしれませんが、パワーブリーズの公式洗浄タブレットです。
洗浄方法は分解したパワーブリーズを、洗浄タブレットを1粒溶かした水に30分ほど浸して、その後流水で洗い乾かすだけなので非常に簡単です。
説明書では弱性の消毒液や洗浄タブレットを使う事を推奨しています。
お湯だけでの洗浄は、自己責任でお願いします。
説明書
日本語と英語の2ヶ国語で記載されている説明書です。
パワーブリーズの使用方法やトレーニングについてなど細かく記載されており、パワーブリーズに関する事はこの説明書だけでしっかり理解する事が出来ます。
当たり前なのかも知れませんが必要な事を分かりやすく記載している、良い説明書だと思います。
パワーブリーズの使い方
パワーブリーズの使い方は非常にシンプルです。
呼吸法や使用方法の動画なども、公式サイトで紹介されています。
最適な負荷を見つける
これは、パワーブリーズを初めて使用する時だけに行う事です。
まずは負荷0で30呼吸して、楽に感じたら負荷調節ノブを右方向に回して負荷を上げまた30呼吸します。
徐々に負荷を上げ30呼吸を何とか行える負荷を見つけたら、それが最初の最適な負荷になります。
白い部分と目盛りをみて負荷を判断します。(この状態は負荷0です)
指でつまんでいる所が負荷調節ノブです。(この状態は負荷6です)
トレーニング方法
最適な負荷に設定したパワーブリーズを咥えて、30呼吸します。
それを朝と夜の1日2回行います。
洗浄
取り扱い説明書には推奨されているのは、以下の洗浄頻度です。
・週に2~3回10分ほどぬるま湯に漬けて流水で洗い流す
・週に1度洗浄タブレットを使用
ウォーミングアップ
パワーブリーズは、運動前のウォーミングアップにも効果があります。
その時点での最適負荷から負荷を下げ、トレーニングやレースの5分前に30呼吸を間に2分の休憩を挟んで2度行います。(30呼吸→2分休憩→30呼吸)
パワーブリーズの効果
心肺機能の強化
ロードバイクで速く走るには『心肺機能』と『筋力』の強化が必須です。
パワーブリーズはそのうちの、『心肺機能』の強化に大きな効果があります。
僕はロードバイクの為の筋肉トレーニングをしっかり行った事がありません。(スクワット・体幹トレーニング・重いギアのトレーニングなど)
それでも1年程のトレーニングで『4w/kg』を超える事が出来たのは、パワーブリーズにより心肺機能が大きく強化されたからだと思います。
現在(2020年5月9日)僕のFTPは230W(4.69w/kg)でパワーブリーズは負荷7.5で使用しています。
Zwiftレースや登坂など大きな出力が必要な時は、基本的にケイデンスで対応します。(重いギアが踏めない)
そのため『4.5w/kg』程なら、ロードバイクに乗ってのトレーニングとパワーブリーズの併用で達成は可能です。
筋力トレーニングにしっかり取り組めば、『5w/kg』も超える事が出来ると思います。
今後の僕の課題でもあります。
声量が上がる
これはロードバイクで速くなる事が目的なら必要ないですが、確実に声量が上がります。
僕は音楽活動を行っていて(そっちがメイン)で歌も歌うのですが、パワーブリーズの使用し始めて1ヶ月程経ったある日、自分でもハッキリ分かるくらい声量が上がりました。
正直、一番明確にパワーブリーズの効果を実感出来たのは、この声量が上がっていたのが分かった瞬間でした。
「おぉ、凄い!声が大きくなってる!」と思う程でした。
そのため歌う事が好きな人にもオススメです。
直接歌は上達しませんが、上達に必要な『声量』が強化出来ます。
3色のパワーブリーズ
パワーブリーズは、設定出来る負荷の範囲が違う3種類があります。
旧モデルもありますが、使いやすさや負荷範囲の広さなど殆どの面で現行モデルを下回っています。
唯一価格だけは安いですが2,000~4,000円程度の差です。
パワーブリーズは確実に数年間は使用可能なので、僕は旧モデルをオススメしません。
こちらがパワーブリーズの旧モデルです。
緑・標準負荷
・普段運動していない人
・女性、青少年、高齢者
負荷範囲
17~98㎝H2O
青・重負荷
・普段運動している人
・アスリート
負荷範囲
23~186㎝H2O
赤・超重負荷
・体重90kg以上の人
・青のパワーブリーズの最大負荷を達成出来た人
負荷範囲
29~274㎝H2O
赤色のパワーブリーズがオススメ
3色のパワーブリーズそれぞれターゲットはありますが、僕は赤色を選ぶ事をオススメします。
3種類それぞれの最低負荷はあまり変わらない
3種類のパワーブリーズは最大負荷は大きく違いますが、最低負荷は殆ど変わりません。
緑(標準負荷)の負荷レベル2が、赤(超・重負荷)の負荷レベル0相当です。
緑(標準負荷)の負荷レベル10が、赤(超・重負荷)の負荷レベル3相当です。
【LR=緑・MR=青・HR=赤】
赤は負荷の間隔が広いと思うかもしれませんが、パワーブリーズは負荷レベルをかなり微調整が可能です。
そのため本当に少しずつ負荷を上げていけば、しっかりと段階を踏んでレベルアップする事ができます。
買い直すには高い
パワーブリーズは約1万円近くしますが、効果や耐久性を考えると非常にお買い得だと思います。
しかし『使用しているモデルの最大負荷まで到達したから、更に負荷が高いモデルを買う』と考えると高く感じます。
更に高負荷モデルを新たに買ったら、今まで使用していたパワーブリーズの使い道がほぼありません。
口に咥えて使う物なので、人に売り渡す事は難しいのでしょう。
『呼吸筋を鍛えたくて使い古したパワーブリーズでも気にしない家族に渡す』くらいしか、使い道が僕には思いつきません。
始めから最大負荷の赤のパワーブリーズを選べば、壊れない限り買い直す必要はありません。
ターゲット設定はそんなに関係無い
赤のパワーブリーズのターゲットは、『青のパワーブリーズの最大負荷を超えた人』と『体重90kg以上の人』です。
しかし、このターゲット設定はあまり関係無いです。
何故なら、体重49kgの僕が赤のパワーブリーズだけを使い続けて『青色のパワーブリーズの最大負荷に対応するレベル』を超えたからです。
青のパワーブリーズの最大負荷は、赤のパワーブリーズのレベルで6~7の間相当ですが、僕は現在7.5のレベルで使用しています。
そしてこれまで赤のパワーブリーズで、負荷に関して後悔したり困った事は一度もありません。
ロードバイクで速くなりたいならパワーブリーズは非常にオススメ
もしあなたがロードバイクで速く走りたいと思っているなら、すぐにでもパワーブリーズの使用を始める事をオススメします。
ロードバイクの機材は高い値段の物が多いですが、基本的には機材だけを最高級の物にしても急に速くはなりません。
速くなる事に関して、価格に対しての機材の効果は正直そこまで高くはありません。
速くなるには機材よりエンジン(乗り手)の方が重要です。詳しくはこちらの記事をご覧下さい。
価格に対しての効果が高い物ものには、ローラー台のトレーニングがあります。
非常に効果が高いので僕としてはイチオシのローラー台ですが、それでも最低7~8万円程の費用はかかります。
ローラー台は非常におすすめです。詳しくはこちらの記事をご覧下さい。
しかしパワーブリーズは約1万円で数年使えて効果も大きいので、僕の知る限り価格に対しての効果が一番高いアイテムです。
2年以上使っても不満点は全くありませんが、無理矢理不満点をあげるなら作りが安っぽく見える事くらいです。
が、しっかり効果があるので正直見た目が安っぽくても関係ありません。
是非パワーブリーズを入手して、1~2ヶ月後に効果を実感して下さい!
この記事があなたのロードバイクライフを豊かにする事に、少しでも役立てば幸いです。
最後まで読んで下さり、ありがとうございます。